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「あなたはあなたでいいんだよ」
と認めてあげることが大切”
ソフィアの考える「セルフラブ」とは?
Chiyono:確かに、逆に外国人だから・ハーフだからというような言い訳もできない「日本人だからこうあるべき」という複雑なアイデンティティを抱えている方も多いかもしれないですね。もちろん国籍だけでなく、女だから、母だから、xxだから……みたいな。では、ソフィアが思うセルフラブとは何でしょうか?
Sofia:一つは、ありのままの自分を愛して認めることだと思っています。それはとても難しいことかもしれないけれど、そうなれるように努力するとか、そうなれるように考え方を少しずつ変えているとか。それ自体がセルフラブだと思います。二つ目は自分を赦すこと。過去に誰かを傷つけてしまった過ちや失敗をなかなか赦せなくて、罪悪感を抱えている人も多いんです。罪悪感を持っていると自分のことをなかなか赦せない。赦せないとなかなか愛せないんですよね。でも、そもそも完璧な人間なんていないので。ミステイクは誰でも起こす。そのこと認めて自分を赦してあげることが必要です。
Chiyono:ありのままを受け入れてそれを愛する、過去の罪悪感を手放して自分を赦す。なるほど、そうなんですね。他にもありますか?
Sofia:あとは、自分の身体と心の両方をバランスよくケアすること。運動や食べるもの、着るものも含めて心も身体も心地よいと思えるものを見つけて、続けていくことだと思います。
Chiyono:心地良さって、みんなそれぞれ大事なポイントは違いますよね。例えば、私だったら肌の状態が良い時や、好きなランジェリーをつけていたらテンションが上がるので、そこの優先順位が高いです。でもソフィアや他の人にとっては全然違うかもしれない。それこそ自分自身に対して、何を欲しているか、何が足りていないかをしっかり聞き取るエネルギーと時間をかける。そして、今足りていない要素をしっかり補ってあげることが大切なんですね。
Sofia:そうなんです。ただ、実際はみんな日々のスケジュールをこなすのに精一杯で、心の声を聞くことをつい後回しにしがち。本当に寝る間も惜しいほど時間がない人もいますよね。だから、まずは自分のために時間を作ってあげることが重要だと思います。
Chiyono:どんな人にも1日は24時間しかないので、タイムマネジメントはすごく重要なライフスキルですよね。その中で毎日・毎週・毎月など、無理のないペースで自分の声を聞き、ケアする時間をきちんと取ることが最初のステップかもしれませんね。
Sofia:私のクライアントの多くは、日頃からオーバーコミットしてしまう人が多いです。例えば、誰かに何かをお願いされたら断れない。そういう人はまず、なぜNOと言えないのかということに向き合う必要があります。そこには相手を傷つけることが怖いのか、行かないと何かを得られないんじゃないかという恐怖があるのかなど。次に誘われたらなんと言って断ればいいのかを事前に考えておくことで自分の時間を確保しやすくなると思います。
Chiyono:確かに断ることで自分が損した気分になるのではないか、もう誘ってもらえなくなるのか、という恐怖から、自分の時間を削ってまで無理してしまうとバランスが崩れますね。
Sofia:だからこそ、自分にとって自分の時間は大切だ、ということを肝に銘じないといけません。自分の時間がないとイライラして好きな人たちにも当たってしまうし、仕事のパフォーマンスを発揮できなくなってしまう。優先順位を高くしてこの時間を確保しないとベストな自分でいられないということをしっかりと把握することが大切です。
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セルフラブとは
ありのままの自分を愛して認め、赦すこと”
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コンプレックスの原因と向き合った先に光がある
”
Chiyono:そのなかには貞操観念とか、個人的な経験以外で作りあげられた慣習的な制限や思い込みもあるかもしれないですね。
Sofia:突然いつもと違うセクシーなランジェリーを身につけたら、パートナーに愛されないかもしれないとか、受け入れてもらえないかもしれないという不安から挑戦できない人は多そう。でも、本当にあなたのことを愛していれば、何を着ていようと愛してくれるはずだから、そんなことないって気がついて欲しいですよね。そういう方に対して、千代乃はどのように提案していますか?
Chiyono:センシュアルなデザインと言っても、見た目がそうだというだけじゃなくて、肌触りとか着けた時の気持ちの変化というのもデザインする上で考えています。だから、デザインはオーソドックスだけど、上質なシルク素材が肌にのった時にセンシュアリティを感じられるようなものにするとか、ネグリジェだったら歩いた時にフワッと身体中にシルクの繊維を感じて、触感を通してフェミニンな気分になれるものとか。アウターでは着られないけど好きな色を身に纏った気分とか。肌の感触と、自分で鏡を見た時にどういうふうに見えたいかという部分を詳しくヒアリングして無理のない範囲でデザインに落とし込むようにしています。
Sofia:Chiyono Anne で自分のためにランジェリーを作ることは、一種のヒーリングプロセスに近いのかもしれないですね。ブランドのフィロソフィーにはどんな身体も美しくて、どんな身体も綺麗なランジェリーをつける価値がある、身体の形なんて関係ないというメッセージがあると思うんですけど、それは千代乃自身がこれまで何千人もの女性の身体を見てきたから言えることで、本当に説得力がありますよね。
Chiyono:確かに、ブランドとしてもパートナーに見せるためというよりも、自分自身のためにということは常に発信してきていて、実際に自分へのご褒美やモチベーションアップのために作りに来てくださる方が多いです。そういう方にとっては、リアルな自分を他人(私)に見せて、オープンな環境(アトリエ)で自分はここが好きで、ここは好きじゃないと素直に伝えることで、自分がコンプレックスに感じていたことが、実は恥ずかしいことではないことに気がつくかもしれない。そこから出来上がったランジェリーを見て、作る前に想像していた着たときの感情やイメージを思い出して、なりたい自分に少しでも近づくことで一つのセルフラブになることができると信じています。
Sofia's Hint:
セルフラブを始めるための Quick Training
Daily Affirmations
Chiyono:最後に日常生活のなかで簡単にトライできるマインドリセットのコツや方法についても教えていただけますか?
Sofia:いつでもどこでも簡単にできるのは、アファメーションです。つまり、肯定的な言葉のこと。例えば「わたしはもっと自分を大事にします」とか、「わたしは自分の身体を好きになりはじめます」といった肯定的な言葉を1日に何度も声に出して言う。私たちの頭の中には常にいろいろな情報が流れてきて、特にネガティブな人ほど否定的な言葉ばっかり流れているんですよね。それに抵抗するために、自分の中で肯定的な言葉を繰り返すことで、思考回路が変わっていきます。これは実際に科学的にも検証されているんです。 YouTube にアファメーションの動画もたくさんあるので、それを聴きながら通勤するというのもおすすめ。千代乃は何かやっていますか?
Chiyono:アファメーションと呼べるかは分からないけれど、寝る前にパートナーに今日あったことや、思ったことを日記のような感覚で話すようにしています。ちょっと失敗しちゃったことも、次はこうするとか、明日からこういうふうに変わるとか。あとは、紙に書いたりもします。わたしは仕事柄ビジュアルから頭に入れることが多いので、文字にすることで受け入れやすくなる気がします。
Sofia:紙に書くのもすごくいいと思う。書いた紙を目に留まるところに貼っておいたり、写真に撮ってスマホの待ち受けにしておくのもおすすめです。人によって受け入れやすい方法は違うので、自分にあった方法でやるのが一番です。
Chiyono:アファメーション初心者の人におすすめの黄金ワードはありますか?
Sofia:スタンダードなものだと、「わたしは自分を愛し認めます」というアファメーションがあるのですが、中には「いや別に愛してないし、認めてないし」と拒否反応が出る人もいます。そういうときは自分の中でピンと来る言葉ならなんでもいいので、「わたしは自分を愛しはじめています」とか、「わたしは自分を愛するプロセスをはじめています」などと言葉をアレンジしてみてください。アファメーションは決まった言葉ではなくコンセプトなので、自分に刺さる言葉で自由に始めてみてください。
Chiyono:自分に心地のいい言葉で続けることが大切なんですね。習慣化させるためのコツも教えてください。
Sofia:私はまずは朝起きてすぐにやることで、心地よい気持ちで1日を始めることができます。それでも、誰かから嫌な電話があって気分が落ちたり、天気が悪くて疲れてしまったりと誰しも波があるので、お昼と夕方にもスマホのアラームをセットして、自分の決めたアファメーションの言葉を繰り返すようにしています。私は「喜びのアラーム」と呼んでいますが、そのアラームが鳴ったら5つのワードを3回ずつ読み上げる。声に出さなくてもいいし、1分もかからないはずです。そのときに笑顔を意識すると気持ちが安定します。微笑むだけで幸せホルモンが出るから、とにかく習慣として1日3回やることをおすすめします。
Chiyono:サプリメントに近いかもしれませんね。即効性があるものではないけれど、だんだんと細胞全部に行き渡っていつの間にかそういう思考になるという。
Sofia:私もはじめて「わたしは自分を愛し認めます」ってアファメーションを見たときは、「何これ、馬鹿じゃないの?こんなことを言うだけで変われるわけないじゃん」って思っていました。そのときはすごく拒否してしまったけど、やっぱり変わりたかったからやってみました。
Chiyono:そんなふうに思っていた人でもこんなに変わるから、すごいことですよね。私もソフィアのインスタで見てきたけれど、自分のためにはやっていなかったなと気がつきました。忙しいとついつい後回しにしてしまうけれど、時間もかからないし明日から習慣にしてみようと思いました。
Sofia:みんな自分の人生でずっと一緒の人間ってたった一人しかいなくて、それは自分自身だと思うんです。一生の付き合いになる唯一の存在だからこそ、自分との関係をよくして、自分を大切に幸せな人生をみんなに作って欲しいなと思います。
「Borderless(ボーダーレス)」をテーマに、Chiyono Anne が提案する「シルクパジャマセット」は、男女の性差や年齢、体型といったさまざまな境界を飛び越えて、シームレスに使えるアイテムです。
さらにはシーンも制限せずに、家で過ごすリラックスタイムはもちろん、お出かけやドレスアップしたい場面にもコーディネート次第で活躍できるのもポイント。
今回は友人である、ADELAIDE のディレクター・Sakiko と一緒に、そんな「シルクパジャマシリーズ」のボーダーレスな着こなしをご紹介します。
Find your favourite colour!
お気に入りの色合いは見つかりましたか?
「パジャマは寝る時だけのもの」
という概念は時には捨て去り、自分らしいコーディネートに加えてみてくださいね!
衣類には外に向けて、そして内なる自分に対して、いろいろな意味や役割があります。そして、その衣類には特有の「ボーダー(境界)」があるとも言えます。例えば制服は、着ている人の役割、職業を外の世界に向けて提示しています。制服はその役割を持つ人にしか着られないものですので、そこにボーダー(境界)が存在すると言えます。
社会の中で生きる女性として、私たちはその立場に応じて、こうであるべき、こうであることが望ましい、と思われている概念に沿った形で(その程度には個人差がありますが)身なりを整えています。年齢や仕事、時には既婚かどうかなどもその基準になります。それぞれの立場によって、大体このくらいの範囲内が「あるべき姿」だという社会からの要求を、はっきりした形でなくても私たちは受けているのです。
私自身、こうであるべき自分にふさわしく「ちゃんと」見えるよう、無意識に自分の姿をそれらの要求に合わせていると気づくことがあります。私はデザイナーだから、デザイナーらしくファッショナブルにしなくちゃ、また私はCEOでもあるので、プロフェッショナルらしくしなくちゃ、30代前半の女性として子供っぽくなく、かつ老け過ぎないように……などなど。
同時に、もちろんファッションというのはこういったボーダーをあえて超えて、外見への社会的基準の抑圧を逃れた自己表現や個性を表す手段になり得るものです。自分のスタイルや姿をクリエイティブに作って表現していくことを楽しむ女性たちもたくさんいます。
その中で私が最近興味を持っている衣類は、パジャマです。
もともとパジャマは寝る時のもの。あとはせいぜいルームウェアとして考えられてきました。しかし、パジャマからインスパイアされた最新ファッションのトレンドは、パジャマの境界を一気に広げています。どこからどこまでをパジャマと呼ぶかについては解釈が分かれるところですが、いずれにも共通するパジャマとしての条件は「着心地の良さ」ではないかと思います。生地であったり、カットの仕方、フィット感、色味などいろいろありますが、全てパジャマというのは着心地の良いもの。そしてリラックスできるものなのです。では、そんな心地よさを一日中楽しめるようにできないでしょうか。
シンプルだけどエレガントで洗練されたデザインは、年齢も社会的な立場も、そして性別もTPOの決まり事も越えることが出来ます。ならば、シンプルで質の良いパジャマのシャツは、他の衣類との組み合わせやコーディネート次第でどんな場面でも着ることができるはず。20代から80代+まで全ての女性が着られる服。全ての男性も年齢を問わず同じようにナチュラルに着こなすことができ、着心地を楽しめる服。これこそ最もボーダーレスな衣類と呼べるのではないかと私は思います。
私たちの作った「シルクパジャマセット」を通して、毎日の生活の中でリラックスした質の高い心地よさを感じていただけますように。
どうぞご感想、ご意見をお聞かせ下さい。
最後までお読みいただきありがとうございます。
Chiyono Anne xx
We assign many references and meanings to our clothing, both pointing outwards to the world and inwards to ourselves. These can also be considered as “borders” assigned to the pieces of clothing. For example, by wearing a uniform, we are presenting our profession to the world. The uniform is only accessible to people in that field, so that is the border of that item.
As women in this society, we present ourselves (to a degree which differs for every woman) in accordance with the ideals and expectations our society places on us. How we are “supposed” to look and dress. This can depend on our age, profession, even marital status. There are subtle but certain borders in the range of what is “acceptable presentation” for each genre of women.
To be “proper” or be seen as respectable, I sometimes even catch myself molding my appearance to what is apparently appropriate for me: I am a designer, so I have to look fashionable, but I am also a CEO so I have to look professional, I am in my early 30s so I have to look not-too-young, not-too-old, etc.
Of course, fashion can be a break from these borders, an escape from these societal standards in our appearance and translate as a form of self-expression and individuality. Creating, curating, and controlling our own style and overall appearance liberates and excites many of us.
Another garment which I have come to be interested in is the Pyjama.
Traditionally, the pyjama is exclusively sleepwear, or at least room-wear. However, the recent years of pyjama-inspired fashion trends has made the borders of where it is acceptable to wear pyjamas more malleable. There could be many interpretations of what defines a Pyjama, but I believe all interpretations include “comfort”. Whether it be the fabric, the cut, the fit, or the colour palette, pyjamas are all comfortable, and comforting in some way.
But shouldn't it be acceptable to carry that feeling of comfort all throughout the day?
This is where my chain of thought began of which piece of clothing can be the most “borderless”. With the right styling and coordination with other garments, I couldn’t think of a general social situation where it is totally unacceptable to wear a simple, good quality “pyjama” shirt. An elegant and understated design can transcend age and social groups, and even flow seamlessly through gender groups and TPO expectations. I wanted to create a piece that can be worn by a woman in her 20s through to 80s, or even a man in in the same age range and still look natural and provide that feeling of comfort.
Through our new “Silk Pyjama Set”, I hope to enrich our customers day-to-day ease and quality of comfort. I hope you enjoy wearing our new product, and I look forward to your feedback and any thoughts you may have in return for us at Chiyono Anne!
Thank you for reading to the end.
Chiyono Anne xx
自分のコンプレックスとどう向き合う?
Kaori:確かに、「痩せてからじゃなきゃ通えない」とおっしゃる方もいらっしゃいます。ジムって本来は身体とか何かを変えるきっかけであるべきなのに、変わってからじゃないと恥ずかしくて通えないというのは少しずれてしまっていますよね。
Chiyono:そうですね。「今の完璧な身体を見せるために着るランジェリー」じゃなくって、今の自分の身体をより愛せるように、身体に対して感謝する気持ちと大事にしてあげる気持ちを上げていけるようにランジェリーやお洋服を作っているので、もっと今の自分を受け入れて大事にして欲しいなって思いますね。
Kaori:いい時も悪い時もその時の自分は唯一無二。女性はとくに月経があって、体調のサイクルと並行して自分の仕事やライフスタイルなどいろいろな流れがそこに乗っかってくる。そんなゆらぎの日々の中でどうやってありのままの自分の存在を認めていくのかが重要になってきます。そういう点では、Chiyono Anne のランジェリーのような唯一無二のアイテムがお守りのような役目を果たしてくれるんじゃないかなって思いますね。つねに一番身体に近いところにいて、それを見ることができるのはパーソナルな関係の限られた人になる。だからこそ「今日の私はこれでいくんだ」と思えるものを身につけることはすごく素敵なことだなと思います。
Chiyono:ありがとうございます!ちなみに香織さんご自身がコンプレックスに感じていることはありますか?
Kaori:私の場合は身長ですね。大学までバスケットボールをやっていたんですけど、170cm以上あるとコートの外ではデカイ人として見られるんですよね。洋服のサイズも全然合わないし、以前はわざと姿勢を悪くして背を低く見せようとしたりしていました。あとは、バスケでお尻が鍛えられてバーンと張っていたのが海外とかでは気にならなかったのですが、日本だと変に目立っている気がして小尻の方が綺麗なのにといった葛藤がありました。
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いい時も悪い時もその時の自分は唯一無二、
どうやってありのままの自分の存在を認めていくのかが重要”
2人が実践する「ポジティブ思考」へのメソッド
Chiyono:いつ頃から考え方に変化が出るようになったのですか?
Kaori:ここ2、3年くらいですかね。それまでは他人の評価とか相手が求めていることを察知して合わせようとすることが多かったけど、いろんなことがコロナでストップして、変わらなきゃいけないというタイミングにきた結果、自分の意識というのも変わった気がします。
Chiyono:私の場合は、もっと自分がこうだったらいいのにと考えてしまった時は、自分に意識を戻すために今までこの身体だからやってこれたことをリストアップしています。今の状況に感謝をしつつもまだ未完成だということも同時に言い聞かせて、今年はこれができなかったけど、来年は絶対にやるぞというモチベーションに変えようと意識するようになりました。
Kaori:そのリストアップは素敵ですね。
Chiyono:あとはこの身体のおかげでできたこと、身体の形じゃなくて機能にフォーカスを当てるようにしています。すごい事じゃなくていいんです。この身体のおかげで毎日自由に動けるし、働けるし、美味しいものを食べれるしといった基本的なことを思い出すことで結構助けられているかもしれません。
Kaori:人ってできなかったことに視点が行きがちだけど、今できていることに目を向けることってとても大事。多くの女性はここもダメ、あれもダメ、私はあの人よりも劣っているといったマイナスへのチェックがとても多い気がするので、そのポジティブチェックリストは絶対にやった方がいいですね。それは最終的に自分を認めてあげることにもつながる気がします。
Chiyono:香織さんは実際に身近な方やお客様で悩んでいる方がいたら、どのように接するようにされていますか?
Kaori:お客様が入ってこられた瞬間の空気で、今日の気持ちはこんな感じなのかなと察するようにしています。例えばイライラしている時って結構心拍数が上がっているんですよね。そういう時はあえて心拍数を上げるような動きで助長するというよりは、地味な動きで、ゆっくり息を吐かないといけないようなトレーニングをして一旦落ち着かせるようにメニューを組んだり、逆に落ちている人には、先に息を上げるようなトレーニングでエネルギーを燃焼させて、そこで吐き出せるんだったら吐き出してもらっていいというように伝えています。そうやって心と身体のバランスを見てフォローしている感じです。千代乃さんはいかがですか?
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自分がこうだったらいいのにと考えてしまう時は、
自分に意識を戻すために今までこの身体だからやってこれたことをリストアップする”
Chiyono:私の場合は、まずフィッティングの仕方を工夫するようにしています。ご予約の前から「身体に自信がない」と書き込みをされる方もいらっしゃるので、そういう場合は鏡を少し遠ざけて、素早く正確に寸法を測るようにしています。そこからすぐにデザインのお話に移って、劣等感や恥ずかしさを忘れてポジティブに夢を広げていただくために、好きな色合いや、それを纏うことでどういう気分になりたいかというようなことについて深く聞いたりします。身体の形やサイズにこだわるのではなく、着た時の自分の気持ちを大切に。例えば、Chiyono Anne の商品はシルクメインなので、お肌がシルクに包まれる心地よさ、自分の身体にちゃんとフィットする感じとか、バストを丁寧に支えてくれること、唯一無二のトータルな着心地の良さといったポジティブな点に目を向けるようにしています。自分の身体に対するコンプレックスやネガティブな考えを手放して、ありのままの自分や、こんなランジェリーが欲しい、という事について話合うことが「楽しい」と思っていただけたら最高。あとはその通りに仕上げられるようにものづくりをとにかく頑張るだけです。
Kaori:相手のイメージに寄り添うことってとても大切ですよね。ジムに通う目的として、体重そのものにフォーカスされる人も多いのですが、私はその目標体重になった時のイメージについて聞くようにしています。目標体重を達成すればそのイメージになれるのか、そのイメージになって何がしたいのかをヒアリングしてからベストなメニューをその都度考えていく感じ。マンツーマンでお客様と向き合っていますが、実際にやるのはお客さまご自身なので。極論、私たちは何もできないんですよ。例えるならカーナビのような存在。目的地を入れてもらえれば下道なのか高速なのかいくつかルートを提案できるけど、高速を選んだ人が途中で上手くいかなくて下道にルート変更する場合もあるし、スムーズに行ける人もいれば逆走したり、エンストを起こしてJAFを待っているような人もいるので。とにかくその日その日のベストを考えて提案していくことが全てだと思っています。あと、毎日100点で過ごすことは難しいので、五日間くらい頑張ったら、二日間は自分の好きなものを食べて、好きに過ごしていいと思っています。自分の身体が喜ぶものをきちんと知るということがすごく大事。サプリメントも色々ありますが、むしろ一度デトックスしてあげると身体がクリーンになる。足し算よりもまずは引き算をしてあげて、いらないものを出してから本当に必要なものを入れるようにしてあげることはサポートのファーストステップとして大切です。
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自分の身体が喜ぶものをきちんと知るということが
すごく大事”
Chiyono:頼もしいです。それが自分の身体の声を聞くということですよね。良いとされるものをただ入れまくるんじゃなくって、本当は何が必要なのかというのを考える。でも、それも決めるのにも結構勇気と自信がいるからそれこそまたセルフラブに結びつきますよね。私のお客さまの中で、産後、授乳を経て胸の形が変わったとか、出産後のお腹周りを気にする方が結構いらっしゃるのですが、そういった変化は全然恥ずかしいことでも、「ダメな」見た目や形ではなくって、母親になったのだから前の自分と変わるのは当たり前だと思うんです。その胸のおかげで子供が育つわけで、本当に尊いものだと思うから。もちろん希望があればワイヤーを入れてプッシュアップしたり補正することもできるのですが、ただ修正して「綺麗」にするのではなくて、女性の人生の流れの中で、今の状態が美しいのだから、この胸であることをポジティブに生かして、最後の最後にフィニッシュとして形を修正することを心がけています。自分に戻る時というところでそこからまた新しいセルフラブが始まるきっかけになったり、新しい自分やなりたい自分を見つけるきっかけになって欲しい。気に入った色や生地に出会い、夢を形にするデザインを一緒に考える時から、出来上がったランジェリーを身につける瞬間までずっとワクワクする。年月が経って、必要があればお直しをしながら大切に愛用してゆく。そういった経験が人生にキラッと光るお守りのような存在になって、おばあちゃんになった時も手にとって「あの頃の私はこうだったな」とか思い出せるようなものになると嬉しいですね。
Kaori:そういう意味では自分のライフステージの時々を刻んでいけるこういったビスポークのアイテムはいいですよね。今の自分を刻んで、この時の私はこんな感じだったんだとか身につけることで思い出すことができるので。
Chiyono:私と香織さんはそれぞれ異なるアプローチでお客様と接しているけれど、マンツーマンのライフパートナーのような関係性を築いているという点で通じるものが多いなと感じます。
Kaori:私のお客様の中でもいつまでも女性らしさを忘れずに美しくあり続けている方も多くて、その要素の一つとしてこういったランジェリーがあるような気がします。外見はボーイッシュな方でも他の人から見えないアンダーウェアは女性らしいものを選ばれたり。唯一外から見えないからこそ自分に一番素直になれる部分。本当に近いところにあるものだからこそ、長くお付き合いされる方が多くいらっしゃるんじゃないかなって思いました。
Kaori's Hint:
ランジェリーが似合う体作りへの Quick Training
Hint ① Under Band Training
Chiyono:最後に読者の方が簡単におうちでできるトレーニングをいくつか教えていただきたいと思っています。お客様でよくあるお悩みが、ブラのアンダーってある程度キツくないと胸を支えきれないのですが、キツくしすぎると脇のお肉に食い込んで段差ができてしまうというもの。背中から脇にかけて簡単にトーンアップできるような運動はありますか?
Kaori:簡単なものだと、後ろに手を伸ばして肩の付け根から親指を外に捻る。で、また戻して捻る。できるだけ後ろに引っ張った状態でやっていくと二の腕の方も引っ張るから、胸が開く感じ。何回かやると自然とそのまま肩もストンと落ちます。
Chiyono:猫背解消にもなりますね。首回りもスッキリ見えるしバストも正しい姿勢に戻りそう。
Kaori:あとはそのまま背伸び。グーっと真上に伸ばしてそこから手を真横にぐっと落としてもらうとスッと落ちますよね。肩甲骨が開くと綺麗に見えると思います。
Hint ② Hip Training
Chiyono:もう一つがヒップ周りの悩みで、骨盤の位置がずれてしまってお腹が前に出ていたりすると綺麗なヒップの形を維持することが難しかったりするんですよね。骨盤を正しい位置に戻すことでヒップアップできるみたいなリセット術はありますか?
Kaori:デスクワークで座っていることが多いと、足の付け根周りが固まっていることが多くて、そういう場合は片足を椅子に乗せて、前足に重心を置いてグーっと伸ばすといいと思います。意識するのは太ももの付け根を伸ばすこと。上級者は後ろに伸ばした足を曲げて背中に引き寄せるとより効果的です。







